庭で咲いた芍薬は、毎年2、3本切って家の中に飾っている。
薄紙のような花びらが幾重にも重なる桃色の大輪花は、青い染付の水差しへ。
華やかな花も、和の磁器に活けるとオリエンタルな雰囲気。
落ち着いた和の佇まいにふさわしい、艶やかな表情になる。
この和テイストな水差しは、17年前に岐阜県瀬戸市の個人商店で見つけて、衝動買いした。
和にも洋にも似合う柄の美しさと、注ぎ口から持ち手までのシルエットの美しさに一目ぼれ。
花を挿しても素敵だけど、そのまま棚に置いているだけでもレトロで素敵なのです。
高さが25cmほど。
磁器製だから中にたっぷり水を入れると重い。
だから水差しとして使うには不向きだけれど、ボリュームのある大輪花を飾るときは安定感があってちょうど良い。
秋には黒蝶という大輪の真紅のダリアを飾って楽しんでいる。
青い染付に真紅のダリアはとてもエキゾチックで美しいのです。
青い染付の磁器に花を飾るようになったきっかけは、イギリスのインテリアを見てから。
何でもないお部屋に、アンティークの壺に大輪の芍薬が飾られているのが、それはもう、本当に素敵で。
ずっと古臭いと思っていた染付の壺も、イギリスの人から見るとエキゾチックで美しいのだと知りました。
そんなこんなで、この水差しは今でも大変なお気に入りなのです。
磁器の水差しは、贅沢で印象的なものを選ぶのがカッコいい。
花を挿しても、そのままでも素敵なディスプレイになる。
磁器の水差しは重いので、水差しとしては実用的ではありません。
花瓶ではなく、水差しとして使うなら清潔感のあるガラス製がお薦めです。