レトロ玉手箱

昭和な家のレトロな道具たち

小鹿田焼(おんたやき)の飯碗

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皆さんは「小鹿田焼」なる器をご存知でしょうか。
「おんたやき」と読むそうです。


特別でも贅沢でもない、ありふれた静かな日々を過ごしていくのにピッタリな器。
普段の白いご飯も、お赤飯も、季節の炊き込みご飯にも、ちゃんと良く似合います。

普段使いの漆の汁椀や箸とならべて、我が家の和食卓に。

ザラリとした手触りのこの飯椀は
何でもない毎日の和食卓にすんなりと溶け込んでしまいました。

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小鹿田焼の模様「飛び鉋(カンナ)」。
柔軟性のある金属製の薄いヘラで付ける削り文様が小鹿田焼の特徴のひとつだとか。

シンプル過ぎない、でも飾りすぎない。
しっとりとしていてさり気ない。
漆の器やガラスの器、今まで使ってきた慎ましく平凡な和食器とも穏やかに調和するのがいい。

 

小鹿田焼の飯椀は、「手で作る仕事」の面白さや美しさを、毎日私に考えさせるのです。

陶芸に限らず、作る人は皆コツコツ、地味な作業を毎日繰り返すもの。

その作業の向こう側に何があるのか、何もないのか。
それはコツコツと積み上げた人にしかわからない。

 

昔ながらの素朴な手仕事だから、色も形も窯元によって違う。
その個性を美しいと感じる方にこそ使ってほしい。